最終更新日 2024年5月15日
ツツガムシ類やマダニ類などの山林や草むらに生息するダニに刺されると、つつが虫病、日本紅斑熱、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ライム病などの感染症にかかる可能性があります。河川周辺、山林、草地のほか、自宅の近くで刺されたという報告もあり、注意が必要です。
また、北海道においては、ダニ媒介脳炎の発生が確認されています。
つつが虫病
つつが虫病リケッチアを保有するダニの幼虫(ツツガムシ)【大きさ約0.3mm】に刺されて起こる感染症です。潜伏期は1~2週間で、高熱、発疹を伴って発症します。
日本紅斑熱
日本紅斑熱リケッチアを保有するマダニ【大きさ約3mm】に刺されて起こる感染症です。潜伏期は2~8日で、高熱、発疹を伴って発症します。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTSウイルスを保有するマダニ【大きさ約3mm】に刺されて起こる感染症です。潜伏期は6日~2週間で、発熱、食欲低下、おう気、おう吐、下痢、腹痛などの症状が出現し、重症化により死に至ることがあります。
ダニ媒介脳炎
ウイルスを保有するマダニに刺されることによって感染する疾患です。潜伏期は7日~14日で、発熱、頭痛、筋肉痛などの症状が出現し、髄膜炎に進展し死に死に至ることがあります。
病原体を保有するダニに咬まれないようにすることが最も重要です。
農作業、山菜採り、庭仕事などで、山林や草地などに入るときは、次のことに注意しましょう。
無理に引き抜こうとせず、皮膚科などの医療機関で処置(ダニの除去、洗浄など)をしてもらいましょう。
自分で無理に引き抜くと、病原体を自分の体内に注入してしまったり、ダニの頭部が皮膚に残ってしまうことがあります。
ダニに咬まれた後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱などの症状が認められた場合は医療機関で受診しましょう。
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