近年、サルによる農作物等の被害が増加しています。
サルにとって、私達が大切に育てた野菜は、山では手に入らない最高に美味しい食料です。そんな美味しい「味」を覚えてしまったサルは、危険を顧みず、どんどんと里へ下りてくるようになります。
しかし、一体どこに、サルが生息しているのでしょうか?
なぜ、サルがやって来るのでしょうか?
1. サル被害の原因について
- 原因① 集落にエサがあるから
⇒ 果物や野菜が、無防備に外に放置されていませんか?
- 原因② 簡単に、農作物へ手出し出来るから
⇒ 農作物を守るため、対策(柵やネット等)をしてますか?
- 原因③ 逃げる時に、草やぶに隠れられるから
⇒ 山と畑の間は、「草やぶ」になっていませんか?
- 原因④ 人間が追払わないから
⇒ サルは決死の思いで食料を探しに、里へ下りてきます。この時、人間が「追い払い」をしなければ、サルは人間を怖くない動物として認識し、「里は食料庫」と勘違いするでしょう。
この中で、1つでも、普段の行動で心当たりがある場合は、今すぐに、サルが来ない対策を始めましょう!
2. 私にもできる被害対策について
サル被害対策は、(1)1人で出来る対策 (2)みんなで出来る対策 の2つに分類されます。この2つの対策を、総合的に行うことで、初めて「対策の効果」が現れます。
- 対策① 畑に作物を放置するのは 止めましょう!
畑に野菜が放置されていませんか?
柿や栗の木等に、収穫し残した実は付いていませんか?
- 対策② ネットや電気柵を張りましょう!
スキなく張って、動物から農作物を守りましょう!
- 対策③ 草刈りをして見通しを良くしましょう!
サルが出てきやすい場所は、いざという時に身を隠す場所がある所です。見通しがきくよう、草刈り等で山ぎわや田畑を整備し、サルの「嫌がる里」にしましょう!
対策① サルを追払いましょう!
サルを見かけたら、ロケット花火等で追払い、里に出ると、痛い目にあうことを覚えさせましょう。そして、「人間は危険」ということを覚えさせましょう!
対策をしても、サルが畑に来てしまう…それは、サルが人間を危険だと認識していないからです。
3. サルの行動域調査について
市では、平成28年度から、自己防衛対策・集落対策等に役立てるため、サルの行動域調査(テレメトリー調査)を行っています。
▲サルに装着する発信器
これは、サルに首輪型発信器を取り付け、その位置を追うことで、群れごとの行動域等を調査するものです。
【サル知識】
ニホンザルは、通常20~100 頭の「群れ」で生活しています。
この群れは、「メスと子供」が中心で、オスは、ハナレザルになったり別の群れに入ったり旅をします。
このため、テレメトリー調査では、メスに発信器を装着します。
サルのテレメトリー調査は、以下の器具を用いてサルの群れを探し、受信機の反応または目視による確認により調査しています。
▲受信機とアンテナ |
▲テレメトリーの様子 |
平成28年9月に調査を開始し、現在、3~4群れを確認しています。
≪栃尾地域におけるサル群≫
個体群No. |
出没地区 |
群れ① |
東谷地区、入東谷地区、西谷地区 |
群れ②、群れ②´ |
西谷地区、半蔵金地区、中野俣地区 |
群れ③ |
上塩谷地区 |