最終更新日 2025年2月12日
1月25日(土)、地域防災力の向上や原子力安全対策の強化に向け、柏崎刈羽原子力発電所の事故を想定した県の原子力防災訓練(住民避難訓練)に参加しました。
今年度の訓練は、総合訓練としては初めて冬季に実施され、和島地域の住民が参加し、広域避難先である新潟市に一時移転する訓練を行いました。
訓練では、はじめに「情報発信訓練」を実施。県から柏崎刈羽原子力発電所の事故発生の連絡を受け、緊急告知FMラジオや市公式SNS、エリアメール・緊急速報メールなどを用いて、住民に事故の情報や屋内退避等の指示を伝達しました。
続いて、「屋内退避訓練」を実施。情報発信訓練により屋内退避の指示を受けた和島地域の住民が、放射性物質から身を守るため、自宅等で屋内退避を行いました。
その後、国の基準値を超える放射線量が測定されたと想定して、「一時移転訓練」を実施。和島地域の代表者約40人がバスによる避難の集合場所である和島保健センターに集まり、バスで新潟市に一時移転を行いました。また、市職員約10人が模擬住民となり、自家用車による一時移転訓練を実施しました。
一時移転訓練では、「安定ヨウ素剤緊急配布訓練」、燕市分水公民館に設けられた避難退域時検査会場で放射性物質による汚染状況を確認する「避難退域時検査(スクリーニング)・簡易除染訓練」、新潟市みどりと森の運動公園に設けられた避難経由所での「避難者受付訓練」、新潟市立黒埼南小学校に設けられた避難所での「避難者受入訓練」を行い、避難の一連の流れを確認しました。
「安定ヨウ素剤緊急配布訓練」では、災害時により迅速に配布するためにチェックシートの記入に代えて、口頭により確認する方法を用いてバスの車内で配布することで、手順の効率化を図りました。
また、避難の際には、能登半島地震の教訓を踏まえ、信濃川流域で発生した液状化の影響を避ける想定で、国道116号の大河津橋を県道549号等で迂回する経路での一時移転を実施しました。さらに、複合災害に伴うその他の道路寸断に備え、基本の避難経路である高速道路を利用するルートに加え、一般道で避難するルートも用いて、避難経路の確認を行いました。
各所で実施される避難者受付の際には、県防災DXアプリを用いて、これまでの事前登録によりスマホアプリで生成されるQRコードの読取並びに簡易避難者カードに印字されたQRコードの読取に加え、マイナンバーカード(模擬)に記載されたQRコードの読取による受付を試験的に行い、ICTの活用による避難時の受付の円滑化を図りました。
参加した住民からは、「避難行動の流れが理解できた」「降雪時は渋滞などでスムーズに避難できるか不安」「老人世帯の避難方法に不安を感じる」といった声が聞かれました。磯田市長は、「避難が必要となるような事態が絶対に起こることのないよう原子力発電所の安全性を高めていくことが基本であるが、本日は万が一の際の避難の流れについて体験していただいた。この体験を地域の皆さまにも伝えていただきたい。」と述べました。
訓練の結果を活かし、今後も国や県、関係市町村との連携を深め、防災体制の強化に取り組んでいきます。
![]() ▲長岡市原子力防災ホームページ等で事故の情報や屋内退避等の指示を伝達 |
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![]() ▲一時集合場所での避難者受付の様子 |
![]() ▲安定ヨウ素剤(模擬)の配布を受ける住民 |
![]() ▲避難退域時検査会場で 避難車両の汚染状況を確認 |
![]() ▲避難退域時検査(スクリーニング)を 受ける住民 |
![]() ▲避難経由所で避難退域時検査済で あること等を確認し、避難所を案内 |
![]() ▲広域避難先である新潟市の避難所に到着 |
![]() ▲避難所での避難者受入の様子 |
![]() ▲磯田長岡市長のあいさつ |
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