最終更新日 2022年3月22日
令和4年3月7日(月曜日)に、長岡市未来を創る市民活動応援補助金の活用事例を発表する実績報告会を開催しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、昨年に引き続きオンラインでの開催となりましたが、令和3年度に補助金を活用して事業を行った20団体のうち、3団体から発表いただいた概要を掲載します。
スマホやテレビゲームが普及し、子ども達が外で遊ぶ機会が減っていると感じたことから、「~親子で楽しむ森ようび~「考える絵本」で考える・長谷川恭子原画展とお絵描き教室・下條茂講演会」を赤城コマランドで実施しました。
事業は、森の散策やお絵描き教室、読者が作者になる「考える絵本」の作成、子育て講演会で構成され、当日、赤城コマランド内で同時開催された飲食イベントの出店者から利用料金をいただいたり、協力金の呼び掛けをするなどして、収入の確保に努めました。
自然に触れながら親子で絵を書いたり、水彩画の原画を間近に見ることができたりと、本物に触れることができる一日は参加者の満足度も高く、当初の目的を達成することができました。
病気や障がいのある子の「きょうだい」の支援を広げてつながり、その「きょうだい」の持つ悩みや思いについて学ぶ「シブリングサポーター研修ワークショップin長岡」を実施しました。
事業は、きょうだい児支援で実績のあるNPO法人しぶたねさんを講師に迎え、会場とオンラインでのハイブリット開催としました。新型コロナウイルス感染症の影響で外出が難しいなか、このオンライン開催によってより多くの方と情報の交換、悩みの共有ができたことは大きな成果となりました。
また、当事者や家族だけでなく、福祉や教育・保育といった多方面の関係者から参加してもらえたことで、支援の輪に広がりが期待できるとともに、広報活動により、地元新聞に取り組みを取り上げてもらったことで、研修に参加されていない方からも団体に興味を持ってもらうことができました。
旧越後長岡藩の大参事で「復興の恩人」と称される三島億二郎の顕彰会を発足し、勧誘・広報活動を行う「旧越後長岡藩大参事・三島億二郎顕彰会の発足事業」を実施しました。
三島億二郎は、河井継之助、小林虎三郎とともに「戊辰の三傑」の一人でありながら、その多大な功績に比べて知名度が低く、氏に関する書籍も少ないだけでなく現存するものは大正・昭和初期に出版された漢文交じりの難解なものとなっています。
そこで、補助金を活用して中高生でも親しみやすい読本を発行するため、会員と読本出版のための協賛を募るチラシを作成したところ、活動のスタートアップとして弾みがつき、団体の認知度が高まりました。
今後、読本の発行後に三島億二郎の人柄や功績などを広く市民に紹介する出版報告会を開催するほか、他団体と連携した関連史跡巡りやマップづくりを予定しています。この取り組みを通して、幕末の騒乱のなかで将来の長岡を見据えていた三島億二郎に学び、若い方が未来の長岡をけん引してくれるよう期待しています。
それぞれ目指す目的は違えど、いずれも市民の力で長岡を盛り上げていきたいという思いが伝わってきました。感染症禍で苦労されている団体が多いなか、勇気をもってこの補助金に手を挙げてもらい、しっかりと事業をやり遂げてもらったことに感謝します。
何かに取り組むにしても一人では難しい。同じ顔触れだけでも活動の継続には限界がある。時代の流れとともに少しずつ見直しをかけて、新しい方向性、切り口を模索するなかで活動を継続していっていただきたいと思います。
また、SDGsが認知されてきていますが、誰一人取り残さないという点では、行政の事業では限界があるところを、市民活動としてあまりスポットが当たらないところにもしっかりと目を向けることで、市民が関われるのりしろがあるのではないかと思います。
これからも、もっといろいろな分野で市民活動が広まることを望んでいます。
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